GenerativeDesignで「値がありません」とか「形状がありません」とかのエラーが出て正常に検討結果が表示されない原因の一つに、DataRememberノードを置く位置が不適切、というのがあります。

GenerartiveDesignに無駄な動きをさせないために、Dynamoに<DataRemember>というノードが設けられています。

dataremember1.png

Using Data from Revit

<DataRemember>ノードは、GenerartiveDesignがRevitに読みに行きたい情報をストックしておいて、繰り返しの検討時の時間節約を図るのです。

<DataRemember>ノードは、Dynamoが実行される時にそのDynamoファイルの中に情報をストックします。(そのためDynamoファイルの容量が大きくなります。)

<DataRemember>ノードは、Dynamoが扱えるデータ形をListの形でストック出来るのですが、RevitのElementそのものはストックできません。そのためRevitのElementの形状を扱いたい時は**<Element.Geometry>でGeometryを取り出してストック**する事になります。

ここで、GenerativeDesignが正常に動くための大きなTipsがあります。

<DataRemember>ノードは<Element.Geometry>の直後に置く

なんでこのような仕様となっているのか?不明なのですが、とにかく、<Element.Geometry>の後に処理をした後で<DataRemember>ノードを置くと、「値がありません」とか「形状がありません」とかのエラーが出て、期待した検討結果が並びませんので、ここは忘れずにGenerativeDesign用のDynamoを正常動作させましょう。

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こちらは、Dynamoフォーラムで<DataRemember>ノードについてSUGKJ様にいろいろ教えてもらった時ののもです。参考にご笑覧下さい。

Generative Designに書き出すDynamo:Revitモデルが生成→評価値が取れる仕組みの時、評価値が「値なし」になる

参考文献


投稿者プロフィール:伊藤 誠之(いとう のぶゆき)

1983年:東京大学工学部建築学科卒業、1983年:東京大学工学系研究科建築学専攻修士課程修了

1985年:三菱地所入社、設計部門および三菱地所設計にて大規模オフィス・商業施設・公共施設・生産施設の設計を行う。2009年より再開発案件でRevitを多数活用。三菱地所設計デジタルデザイン室長

2018年:(株)インテグレーション・コア代表、「組織にBIMの成功体験を」をミッションにして、主に基本設計・ECI図段階をRevitモデル作成とDynamo経由のデータマネジメントでサポート。

VectorScript、4thDimensionを経て、DynamoによるGenerativeDesignを追求中。

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